2011年9月18日日曜日

広告費2015年予測

トータルメディア広告支出ワールドワイド、2010-2015(十億と%の変化)
eMarketer発表による世界広告費は5%前後の伸び
で2015年6000億ドル($=80円換算約48兆円)に達する。
そのうちに占めるネット広告は1000億ドル。
ソーシャルメディアは2010年4倍の83億ドルに達する。

身近なところでは今年中国広告費は14%増加して
383億ドル、震災で3,7%減の日本は327億ドル。
ついに世界第2位を明け渡す日が来た。
第1位アメリカは1574億ドル。

これが2015年には中国665億ドルまで達し、日本は
微増の374億ドル(2兆9900億円)。ネットの占める割
合(17%)が増加すること(日本の15年は100億ドル)
を考えればおのずと既存トラディショナル4大メディア
は減少する。

それがどれ位の脅威か。
2000年を100とすると75と予想される。いまが85~90
だからさらに10ポイントの低下である。

いまが一杯一杯なのに更に下がるなら、取る方法は
1つしかない。TV局が映画で稼ぐように、請負だけで
なく別な入り口をつくることだ。いま着手して3年半で
10ポイント以上キープして同等。20ポイント程度にな
るべき入り口は簡単には出来ない。

縮小する産業につきものなのは優秀な人材の流失。
稼ぎ手を失った会社の選択は吸収されるか廃業す
るか。そういう危機的な数字なのです。

もちろん最大の敵となるのが銀行。キャッシュフロー
の回転しない会社から切り捨てられる。4大メディア
だけしかやらないは信用されない。なぜなら縮小す
ることが見えている産業。現在保有しているレギュ
ラー仕事は本当に大丈夫なのかを刺される。

事務職のアウトソーシング、契約社員へのシフト、
顧客の縁故採用強化、当たり前の策はもう効かない。
楽天が英語会議に変更したように、外国の仕事まで
取れる会社にする。(伸びている中国系狙い)
いまは小さい規模の買収でソーシャルメディアに進
出する。業務提携で伸びる事業の協力者になる。

見えない産業の収縮はいきなりではなく病気のよう
にじょじょにカラダを蝕んでいく。決断の遅延は延命
ではなく医師の危機的宣告を呼びこむだけ。

動かないのが最大のリスク。それだけははっきりし
ています。